「サルシカ隊、筏レースに出る④」第132回サルシカ隊がいく

投稿日: 2011年08月05日(金)13:20

総製作費5万円のいかだ1号機。
そして総製作費0円のいかだ2号機(ペットボトル)が完成したのだ。

ならば!!
進水式を兼ねて練習をしなくてはならない!

なんたって隊長のワタクシ以外にパドルを握ったものがいないのだ(笑)。

というわけで、いかだが完成した翌日。
まだ7月上旬。

キヨちゃんの工場から出来たてホヤホヤのいかだを運び出す。

が、ペットボトルいかだはあまりに脆弱で、乗り込むとペキペキ音がするし、
バフンとつぶれてしまうモノまで出てくる始末なので、試乗はしないことにした。
もうぶっつけ本番なのだ(笑)。

進水式をしようということになって困ったのが、その浮かべるところである。
なんたってサルシカ隊の宴会部の面々は、津市美里町在住である。
つまりまわりは山ばかり。
近くに川がないことはないが、それは渓流という感じ。
さすがにいかだを浮かべることはできない。

何かと我われにはハンディが多いのだ(笑)。

「あ、そうや、あそこがあった、あそこが!!」

いかだ設計者でもある、よしひろ隊員がひらめいた場所。
そこは農業用水のため池であった。

決してきれいな池ではない。
土手は草でボウボウで、いかにもマムシが潜んでいそう。
しかもその日はめちゃくちゃ暑く、バス釣りをしている人すら見当たらない。

ここでやろう、と言い出した、よしひろ隊員(写真手前)本人こそが何より心配顔。
ラッシュガードを着てやる気まんまんだが、
「大丈夫かなあ、ここで・・・」などと言っている(笑)。

せっかくここまでやってきて悩んでいても日焼けするだけなので、とりあえず乗ってみることに。
いかだを水面に浮かべるだけで一苦労。
土手は滑りまくるし、水の中はドロドロで足が取られる。

ようやく乗り込んだよしひろ隊員であるが、今度はバランスが取れず、ひとり土下座状態(笑)。
のだっち隊員が足でいかだを揺らすと、

「あああああ、やめてやめてぇ、ここに落ちたくない~」

よしひろ隊員はますます頭を垂れて謝りまくるのであった(笑)。

いつまでも遊んでばかりもいられない。
無事に進水式を終えることができたので、続いて練習だ。

いかだがちゃんと浮かぶかどうかさえ不安だったので、まずはのだっち隊員とよしひろ隊員のふたりが乗ってみる。

おお、ちゃんと浮かんだ。
隊長のワタクシが土手から漕ぎ方を説明し、二人は漕ぎはじめる。

おお、ちゃんと進んだ(笑)。
しかも二人だというのに、思ったより早いぞ。

選手交代していろいろ漕いでみる。
スピードは出る。
思っていた以上に。

が、曲がらない。
これは大きな問題であった。

いかだレースは160メートルの距離で争われる。
80メートル地点にブイがあり、そこをターンしてくるのだ。
つまり曲がらない船では非常につらいのだ。

続いて4人乗ってみる。
「イチ、ニッ、イチ、ニッ」声とパドルを合わせて漕ぐと、驚くほどスピードが出る。
が、4人乗ってスピードを出すと舳先が沈んで、いかだの上が水浸しになる。
しかも、ますます曲がらない。

船は舳先が少し上がっている状態でないと、曲がりにくいのだ。
試乗してみて、いろいろ修正すべきところを発見した。

まず何より4人の座り位置をもう少し後ろにずらし、舳先をあげることが必要であった。

が・・・・。
すぐにそれに取りかからないところが我われサルシカ隊である(笑)。

まずはいかだの完成、無事進水できたことを祝って飲まなくてはいけない(笑)。
というわけでバーベキューである。
宴会である。

この日は豪華に松阪牛のステーキでカンパーイ!!

そんなことはどうでもよいことであった。
大事なのはいかだの調整である。

が、この宴会で、もうすっかり我われは完成、完了した気分になってしまって、
いかだを格納した倉庫に足を向けることはなかった(笑)。

微調整をしたのは、レース開催の前日。
つまり7月29日のことであった。

すでに子どもたちは夏休みに入っていた。
隊員の子どもたちを集めて、サルシカ隊の「のぼり」をつくってもらう。
もう印刷代すらないのだ(笑)。

そして一方でいかだの最終調整を終了!!
トラックに2艇のいかだを積み込み、翌日の出発を待つのみとなったのであった。